研修医のための知識

元々は医学部6年生・研修医向けの医学ブログでしたが、最近はオプションを利用した資産形成方法を掲載しています。

2019-09-19から1日間の記事一覧

小腸腫瘍まとめ

小腸腫瘍とは全消化管腫瘍の5%ほど。 従来の内視鏡では検査が困難であったが、2000年以降カプセル内視鏡、ダブルバルーン内視鏡という新たな小腸内視鏡検査法が開発され、小腸腫瘍は発見される機会が増えている。 小腸腫瘍は日本では以下の3つが主たるもの…

Wilson病に亜鉛製剤が効く機序

Wilson病についての簡単な内容は以下参照。 misoramenn.hatenablog.com wilson病に対する治療は 銅キレート剤(D-ペニシラミン、トリエンチン) 亜鉛製剤 に大別される。 亜鉛製剤について取り上げる。 亜鉛の作用機序は以下の如し 小腸粘膜におけるメタロチ…

Howell-Jolly小体の意味するところ

Howell-Jolly小体は、ギムザ染色で好塩基性に染まる赤血球内の円形の封入体のこと。 これは赤血球を産生する際に、染色体の一部が核に融合されずに残った「核の遺残物」と考えられている。 正常ならば、脾臓の網内系を赤血球が通過する際に、細胞から絞り出…

肝臓の良性腫瘍まとめ

肝血管腫 限局性結節性過形成 肝細胞腺腫 肝血管腫 概念 肝良性腫瘍の80%以上を占める。 一般的に単発性であるが10%程度は多発性に見られる。 肉眼的には境界鮮明な暗赤色腫瘤で割面は円形、蜂巣状の血管腔を示す。 大多数は無症状で偶然発見される。 巨大例…