肝・胆・膵
肝移植はやばい病気 肝疾患でやばい病気といえば「劇症肝炎」! あと「やばい」の「ば」から「Budd-Chiari症候群」を思い出す! Budd-Chiariには、様々な疾患の名前が隠れている! PBC、PSC、HCC、Wilson病 Wilson病は、先天性代謝疾患の代表として選んだが…
Wilson病についての簡単な内容は以下参照。 misoramenn.hatenablog.com wilson病に対する治療は 銅キレート剤(D-ペニシラミン、トリエンチン) 亜鉛製剤 に大別される。 亜鉛製剤について取り上げる。 亜鉛の作用機序は以下の如し 小腸粘膜におけるメタロチ…
肝血管腫 限局性結節性過形成 肝細胞腺腫 肝血管腫 概念 肝良性腫瘍の80%以上を占める。 一般的に単発性であるが10%程度は多発性に見られる。 肉眼的には境界鮮明な暗赤色腫瘤で割面は円形、蜂巣状の血管腔を示す。 大多数は無症状で偶然発見される。 巨大例…
Zollinger-Ellison症候群は 難治性消化性潰瘍 胃酸分泌亢進 膵ラ島非β細胞腫瘍 を3徴とする、ガストリノーマです ガストリノーマなので、ガストリンが産生し、壁細胞に働きかけて胃酸が過剰に分泌します その結果、胃や十二指腸に多発性の潰瘍をきたしてし…
Dubin-Johnson症候群で黒色肝になる理由 Dubin-Johnson症候群は高直接ビリルビン血症を引き起こす体質性黄疸である 高ビリルビン血症以外は、肝機能や画像上異常値を示さず、黄疸以外に症状を認めない 同じ高直接ビリルビン血症を示すRotor症候群は、ICG試験…
感染症が原因だから滲出性じゃないのかーー?! いいえ、漏出性です 特発性細菌性腹膜炎(SBP)は肝硬変患者に起こりやすい腹膜炎です 肝硬変患者は、低アルブミン血症であるため浮腫・腹水を呈する場合が多いです 低アルブミン血症であると、腸管浮腫が生じ…
sec,ces(セクセス)なんて覚え方もありますが、それぞれの意味を覚えましょう B型肝炎にはさまざまな抗原や抗体が存在しています 抗原には HBs抗原 HBe抗原 HBc抗原 抗体には HBc抗体 HBe抗体 HBs抗体 が存在します まず以下の図のようにHBVはHBs(surface…
アルコール性がASTなのでその逆と覚えても良いですが・・・ 非アルコール性肝障害では、健常人に比べて栄養が豊富な血流がながれます そのため、門脈域付近の肝細胞は大量の栄養をうけることになり、細胞一つ一つの仕事量はふえます その状況が慢性的に続く…
アルコール(Sake)なのでAST上昇、と覚えてしまってもいいですが・・・。 アルコールの代謝をまず復習しましょう (びょうみえ) アルコールは種々の酵素によりアセトアルデヒドに変換されたのち、無害な酢酸へと形を変え、最終的に水と二酸化炭素になりま…
急性肝炎はALT優位と国試の過去問的にはならいます ASTとALTは以下のような特徴があります 量はASTがALTの2倍ありますが、半減期はALTの方がASTの2倍以上あります またASTとALTは以下のように分布しています この状況で急性肝炎が生じたとします(急性肝炎の…
ASTとALTはどういったときに上昇するのでしょうか まずそもそも、肝小葉というのは以下の図のようになってます 中心静脈に向かってグリソン鞘の肝動脈と門脈から血流が流れます さらに肝小葉には以下のようにASTとALTが分布しています ASTはまだらに存在して…
銅の代謝吸収異常の疾患です 正常の銅の代謝吸収 そーですね、ATP7AとATP7Bですね どっちがWilsonでどっちがMenkesかなんてのは覚えてくださいね Cuは吸収されたら肝臓内でセルロプラスミン(Cp)と結合して(以下Cu-Cp)血中に循環していきます Cpと結合できな…
免疫抑制・化学療法前に、HBVキャリアおよび既感染者をHBs 抗原を用いてスクリーニングする。 上図のアルゴリズム道理である。 注意すべき点は ・核酸アナログはエンテカビルの使用を推奨する。 ・再活性化で肝炎を発症した場合には、HBs 抗原陽性者よりも、…