研修医のための知識

元々は医学部6年生・研修医向けの医学ブログでしたが、最近はオプションを利用した資産形成方法を掲載しています。

循環器

心房細動にいつ除細動を行うか

心房細動(以下AF)は心房由来の高頻度で無秩序な電気的興奮により P波が消失する 心房から心室への伝導が不規則になることから リズムが不規則になる 状態のことをいう。 AFに対する治療方針は以下の3つが原則である 抗凝固療法(CHADS2スコアで決める) …

循環器③ 問題解説

これは不適切な問題かもしれない 答えは④「ARではⅣ音を聴取する」です ①MSではⅠ音が減弱する 誤り。 MSではⅠ音は増強する。 Ⅰ音は 「心室収縮力の増大、M・T弁の狭窄(石灰化など)」で増大 「心室収縮力の低下、M・T弁の閉鎖不全」で減弱 これと対照的に Ⅱ…

循環器② 解説

20代の女性。主訴は突然の動悸。気管支喘息で治療中。意識清明、脈拍・血圧共に正常。心電図を示す。 対応として適切でないものを選べ。 答えは③の「ATP投与」です まず、訂正ですが 「脈拍・血圧共に正常」 なわけないですね、脈拍は 148/分 です。 この…

循環器① 解説

正しいものを選べ 正解は①「ARでは狭心症の症状がありうる」 ARでは狭心症の症状がありうる 正解。 ARでは拡張期血圧が低下する(逆流により)。 すると冠動脈に流れるはずの血流が心臓内に戻ってしまい、冠血流量が低下する。 したがって狭心症の症状が生じ…

3音の聞こえる心疾患の覚え方とその機序

3音は、拡張早期に僧房弁が開き、左心房から左心室に血液が流れ、心室壁を振動させて生じると音のこと。 つまり、心室の拡張期の容量負荷の増大を示している。 一方、4音というのは拡張後期に心房が「えいやっ」と血液を心室に流す時に生じる音であり、心…