研修医のための知識

元々は医学部6年生・研修医向けの医学ブログでしたが、最近はオプションを利用した資産形成方法を掲載しています。

非選択的COX阻害薬と選択的COX阻害薬について

COX自身の説明は不要ですね

 

COX-1とCOX-2の違いから軽く説明します

 

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こんな感じです

なので炎症を抑えるにはCOX-2を選択的に抑えればいい気がします 

非選択的OCX阻害薬と選択的COX阻害薬の違いについて以下の図です

 

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非選択的COX阻害薬は一般的によく知られているNSAIDsが当てはまります

例えばアスピリンインドメタシンロキソニンなど・・・

選択的COX阻害薬はセレコキシブというのがあります。セレクティブしてそうですね

 

 

COX-2だけを抑える薬のみ使えばいいと思いますが、そういうふうには使いません

COX-2の選択性が高すぎると、心筋梗塞脳卒中などの心血管系血栓塞栓性事象をきたしやすいという報告があります

またCOX-2も実際のところ炎症部位のみではなく、胃や腎臓にも発現しており

さらに実際の炎症部位ではCOX-2のみではなく、一部COX-1も関与してPG産生を行なっているようなので、非選択的のCOX阻害を使うのでしょう

 

 

【参考文献】

1) 横溝岳彦,村上誠:脂質メディエーターの機能 新規創薬への応用をめざす基礎研究,実験医学27:2040-2046,2009.

2) Sellers RS, Radi ZA, Khan NK: Pathophysiology of cyclooxygenases in cardiovascular homeostasis. Vet Pathol 47: 601-613, 2010.

3) Langenbach R, Loftin CD, Lee C, Tiano H: Cyclooxygenase-deficient mice. A summary of their characteristics and susceptibilities to inflammation and carcinogenesis. Ann N Y Acad Sci 889: 52-61, 1999.