研修医のための知識

元々は医学部6年生・研修医向けの医学ブログでしたが、最近はオプションを利用した資産形成方法を掲載しています。

医師国試

見張りイボってなんじゃらホイ

なんやねん見張りイボって なに見張ってんねん という風に思ってしまいます 裂肛に合併するものです 裂肛とは、便秘気味の人の硬い便が通過する際に形成される裂創です 切れ痔とも言います 裂肛自体は数日で回復しますが、再発を繰り返してしまうと慢性的な…

B型肝炎の様々な抗原・抗体の出方とその理由

sec,ces(セクセス)なんて覚え方もありますが、それぞれの意味を覚えましょう B型肝炎にはさまざまな抗原や抗体が存在しています 抗原には HBs抗原 HBe抗原 HBc抗原 抗体には HBc抗体 HBe抗体 HBs抗体 が存在します まず以下の図のようにHBVはHBs(surface…

非アルコール性肝障害でALTが優位になる理由

アルコール性がASTなのでその逆と覚えても良いですが・・・ 非アルコール性肝障害では、健常人に比べて栄養が豊富な血流がながれます そのため、門脈域付近の肝細胞は大量の栄養をうけることになり、細胞一つ一つの仕事量はふえます その状況が慢性的に続く…

アルコール性肝障害でASTが優位に上昇する理由

アルコール(Sake)なのでAST上昇、と覚えてしまってもいいですが・・・。 アルコールの代謝をまず復習しましょう (びょうみえ) アルコールは種々の酵素によりアセトアルデヒドに変換されたのち、無害な酢酸へと形を変え、最終的に水と二酸化炭素になりま…

急性肝炎のASTとALTの経過の違い

急性肝炎はALT優位と国試の過去問的にはならいます ASTとALTは以下のような特徴があります 量はASTがALTの2倍ありますが、半減期はALTの方がASTの2倍以上あります またASTとALTは以下のように分布しています この状況で急性肝炎が生じたとします(急性肝炎の…

ASTとALTについて

ASTとALTはどういったときに上昇するのでしょうか まずそもそも、肝小葉というのは以下の図のようになってます 中心静脈に向かってグリソン鞘の肝動脈と門脈から血流が流れます さらに肝小葉には以下のようにASTとALTが分布しています ASTはまだらに存在して…

PUVAを使用する皮膚疾患の最悪の覚え方(ゴロ)

点取れればいいわけですよ!国試ってやつはね!! PUVAは光感作物質であるPsoralen(ソラレン)を内服または外用後にUVA(320nm ~ 380nm)を行なうことである 紫外線をあてるわけなので、眼を保護する必要がある その適応は以下のごとく 尋常性乾癬、類乾癬…

非選択的COX阻害薬と選択的COX阻害薬について

COX自身の説明は不要ですね COX-1とCOX-2の違いから軽く説明します こんな感じです なので炎症を抑えるにはCOX-2を選択的に抑えればいい気がします 非選択的OCX阻害薬と選択的COX阻害薬の違いについて以下の図です 非選択的COX阻害薬は一般的によく知られて…

アスピリン喘息はNSAIDsのアレルギーか?

喘息とはわけが違うんですね アスピリン喘息は、アスピリンをはじめとしたCOX-1阻害を持つNSAIDsを投与した際に生じる喘息のこと 成人喘息の5~10%をしめ、ほとんどが中年の女性である だいたいの患者は慢性的にCOX-2の機能が低下しており そういった患者にCO…

IGRAについて

結核では陽性だけど、非結核では陰性だよ IGRAは結核の検査として知られていますが、その実態は接触者検診で用いられるものです 外来で 「風邪ひいた、ごほごほ、咳が続くんですよね」 というような患者には、結核の診断リズムで 結核は十分知られています …

Wilson病とMenkes病

銅の代謝吸収異常の疾患です 正常の銅の代謝吸収 そーですね、ATP7AとATP7Bですね どっちがWilsonでどっちがMenkesかなんてのは覚えてくださいね Cuは吸収されたら肝臓内でセルロプラスミン(Cp)と結合して(以下Cu-Cp)血中に循環していきます Cpと結合できな…

胞状奇胎の分類と診断と管理と治療

慣れないとわかりにくい胞状奇胎について 胞状奇胎の定義 胞状奇胎というのは 簡単にいうと → 「妊娠した!」と思ったら「胞状奇胎でした・・・」ということ 正確にいうと → 栄養膜細胞の増殖などにより、絨毛が水腫状になったものです 絨毛というのは下図の…

SSSSで口腔内病変が発生しない理由(天疱瘡も含めて)

デスモソームの話です。 デスモソームは表皮の細胞間橋であるタンパクですね。 上図のようにデスモグレインは(国試的に必要なものとして)Dsg1とDsg3があります。 これらへの自己抗体が天疱瘡を引き起こします。 この記事の内容です。 粘膜優位型の尋常性天…

卵巣過剰刺激症候群とドパミンの使い方

PCOSの患者に排卵誘発すると生じる病気です。 血管透過性が亢進するということと、腎血流低下して低容量ドパミン(1~3γ)を用いる点を忘れがち(無能か?)。 ドパミンについてまとめてみる。 低容量 1~3μg/kg/min ( = γ ) 腎血管拡張作用 中容量 2~5μg/kg/m…

地域包括支援センター

必ず1問出ると言われている。 何を間違ったか、112回は3問出題。 じゃあ113回は出ないか?? いや、出る。前回もこのような事例(111回の予防医学事件)があった。 1について ケアプランといえばケアマネージャーが想定されるが、ケアマネージャーは要介護…

免疫抑制・化学療法におけるB型肝炎の再活性化について

免疫抑制・化学療法前に、HBVキャリアおよび既感染者をHBs 抗原を用いてスクリーニングする。 上図のアルゴリズム道理である。 注意すべき点は ・核酸アナログはエンテカビルの使用を推奨する。 ・再活性化で肝炎を発症した場合には、HBs 抗原陽性者よりも、…