研修医のための知識

元々は医学部6年生・研修医向けの医学ブログでしたが、最近はオプションを利用した資産形成方法を掲載しています。

腎機能が悪いと造影CTは撮れない??

 

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結論

腎機能が悪くても造影剤の使用は可能

 
■2000-2010年に造影CT、単純CTを施行した患者群を解析し、以下の4群に分類。
eGFR <30, 30-59, 60-89, >90
どんなeGFR群(<30,30-59,60-89,>90)でも造影剤の使用による造影剤腎症発症リスク・透析リスク・死亡リスクの上昇は認められなかった
Radiology. 2014 Apr; 271(1): 65-73. Radiology. 2014 Dec; 273(3): 714-25
 
 
■また慢性腎臓病患者において造影CT、単純CTを施行した患者群を解析し、eGFR<30と30-59に分類して研究した結果造影剤の使用で急性腎障害の頻度は軽度上昇するものの(eGFR30-59群で5%上昇、<30では有意差なし)、透析リスク、死亡リスクの上昇はなかった。
Mayo Clin Proc. 2015 Aug; 90(8): 1046-53
 
 
コホート研究の解析のため確定的なことは言えないが、ERなどにおいては大動脈解離・肺血栓塞栓症などを疑い造影CTの撮影が必要ならば、腎機能よりもその判断を優先させるべきだろう。
 
 
出典:ホスピタリストのための内科診療フローチャート p.416

急性期脳梗塞 血管内治療の今

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Annual Review Neurology 2020より
 
■発症から6時間以内のICA・MCA閉塞
2015年に5つのRCTが発表された。
まず最初に、MR CLEAN試験が発表された。
 
発症6時間以内の前方循環系の脳主幹動脈閉塞による急性期脳梗塞を対象に、t-PA静注を含む内科治療単独群 vs 内科治療+血栓回収療法の比較。併用治療群は内科的治療単独群と比べて、90日後の日常生活自立度が有意に改善することが示された。死亡率や症候性頭蓋内出血の発生率に差はなかった
 
この結果を受け、進行中だったESCAPE、EXTEND-IA、SWIFT PRIME、REVASCATの残りのRCTも中止され、一旦中間解析が行われることとなった。その結果、いずれの試験でも血栓回収療法の有効性が示された。
 
これら5つの研究を統合して解析を行ったHERMES研究では、血栓回収療法は内科治療単独と比べて90日後のmRSスコアを良好な方向へシフトし、日常生活自立例(mRS 0-2)を増加させ(46.0% vs 26.5% P<0.0001)、90日後の死亡率(15.3% vs 18.9% P=0.16)や5日以内の症候性頭蓋内出血発生率(4.4% vs 4.3% P=0.81)には差がないことが示された。
 
これらの結果から2015年にAmerican Heart Association/American Stroke Associationではガイドラインが変更。
1.発症前のmRSスコアが0-1
2.ICA or MCA M1部の急性閉塞
3.18歳以上
4.NIHSS≧6
5.頭部CT or DWIでASPECTSが6点以上
6.発症6時間以内に穿刺可能
以上全てを満たす急性期脳梗塞の場合にステント型血栓回収機器を用いた血栓回収療法を行うべきとされた(クラスI エビデンスレベルA)。日本でも同様にグレードA。
 
 
■発症時間不明、発症6-24時間に対する有効性
すでに倒れているところを発見された場合や、wake up strokeの場合は正確な発症時刻がわからない。
その場合最終健常確認時刻を発症時刻と仮定し、そこから6-8時間以上経過しているものは、今まで血栓回収療法の適応からは外れていた。
しかし、このような症例の中には、真の発症時刻から6時間以内である場合や、6時間を超えていても側副血行の発達により梗塞巣が完成していないが低灌流により神経症状を呈している場合があり、主幹動脈閉塞の再開通療法が有効である可能性が考えられた。
 
最終健常確認時刻から6時間を超える症例に対して、血栓回収療法と内科治療を比較したRCTが行われた。
DAWN試験とDEFUSE3試験があり、詳細省略。
結論として「経皮経管的脳血栓回収容機器 適正使用指針 第3版」によると、最終健常確認時刻から6時間を超えたICAまたはMCA M1部の急性閉塞が考えられる脳梗塞では
・mRSスコアが0または1
・NIHSSスコアが10以上
・DWIでASPECTSが7点以上
以上3つの条件を満たした症例に対して、最終健常確認時刻から16時間以内血栓回収療法を行うことが強く推奨された(グレードA)
また、DWIにおける梗塞体積と神経症状にミスマッチがあると判断される症例に対しては最終健常確認時刻から24時間以内血栓回収療法を開始することが推奨された(グレードB)
 
 
血栓回収機器
ステント型と吸引型がある。
どちらも有効性に差がないことが示されている(ASTER試験、COMPASS試験)。
両方を同時に使うcombined techniqueが良いとされている。
 
 
■M2以遠閉塞、脳底動脈閉塞
HERMES試験ではM2閉塞(94例)に対して内科的治療に対する血栓回収療法の有効性は示されなかったが、一方でM2閉塞に関する12の研究のメタアナリシス(Saber H, et al. J Neurointerv Surg. 2018; 10: 620-4)や後ろ向き他施設コホート研究(Miura M, et al. J Neurointerv Surg. 2019; 379: 611-22)では血栓回収療法の有効性が示唆されている。
 
 
■広範囲虚血に対して
ASPECTS6点未満の患者に対する血管内治療の有効性は未だ証明されていない。
しかし、虚血領域が広範囲の症例においても、錐体路や言語中枢などの機能的に重要な部分が梗塞に至っていなければ、再灌流療法が有効な可能性がある。
発症24時間以内のASPECTS 0-5点を認める患者のうち、血管内治療群 vs 非血管内治療群では90日後の転帰良好例(mRSスコア0-2)である患者は、それぞれ19.8% と 4.2%であり、オッズ比が2.33と血管内治療の有効性が示された。

脳梗塞 急性期の治療 4.5時間以降の概略

■4.5時間以降

脳梗塞患者の20-40%は発症後24-48時間以内に神経症状が悪化する(進行性脳卒中)。
したがってできるだけ早期に虚血の進行を抑える必要がある。
病型に分けて治療する。病型の鑑別が難しい場合にはアスピリン160-300mg/dayで処方。
 
・アテローム血栓性梗塞:Atherothromobotic brain infraciton ATBI
抗血小板療法:アスピリン or オザグレル(iv)
抗凝固療法:アルガトロバン or ヘパリン
 
TIAや軽症脳梗塞では再発予防を目的に経口抗血小板薬(アスピリン or アスピリン+クロピドグレル )
オザグレルもATBIに保険適用のある抗血小板薬ではあるが、抗血栓作用は弱く、1日2回の点滴治療では安定して効果得られない。経口出来ない際に用いられる。
48時間以内ではさらなる進行を抑えるため抗血小板療法+抗凝固療法も行う。
 
<抗凝固療法の実際>
アルガトロバンは最初の2日間で60mg/dayを持続点滴。その後の5日間は1回10mgを1日2回(1回3時間)行い計7日間治療する。
アルガトロバンは半減期が短いため、治療開始して48時間以降の間欠的持続投与に以降した際に、神経症状が増悪することがよくある。その際には(1)アルガトロバンの持続点滴の期間を延長する(2)次に述べるヘパリンの持続点滴に変更する(3)経口抗血小板薬(アスピリン、クロピドグレル 、シロスタゾール)の2剤併用を行う などの選択肢がある。
ヘパリンは通常はじめにloading doseとして2千単位をiv。その後1万〜1万5千単位/dayを目安に持続点滴。APTTは正常の1.5-2.0倍の延長を目標に調整。
 
ラクナ梗塞
オザグレルのみ有効性が考えられている。
1回80mg 1日2回の点滴静注(1回2時間)。
投与期間は1-2週間で投与する。
ラクナ梗塞は48時間以降に症状の進行がみられることは稀であるため、症状が安定したら積極的に離床、リハビリテーションを行うべきであるが、BAD(branch atheromatous disease)では症状が48時間を超えて進行する。
BADに対しては複数の治療法を組み合わせた急性期治療(アルガトロバン+シロスタゾール+エダラボンなど)が試みられているが確立したものはない。
 
・心原性脳塞栓症
心原性脳塞栓症の場合は他の病型と比較して、側副血行路の発達が不良で虚血の程度が強いため、発症後4.5時間以降はペナンブラの救命を治療の目的とした抗血栓療法が有効である可能性は少ない。
しかし、4.5時間以上でも主幹動脈閉塞例で臨床的にペナンブラが残存していると考えられる症例に対しては、最近血管内治療が行われるようになってきた(→See 血管内治療の今)。

 

misoramenn.hatenablog.com

 

 
心原性脳塞栓症では、閉塞血管の自然再開通による出血性梗塞の合併が高率に起こるため、アルガトロバンやオザグレルは禁忌とされている。
しかし、心原性脳塞栓症は再発率が高いので、発症早期から再発予防を目的としたヘパリンによる抗凝固療法を行うべきであるとの意見もある。
しかし、AF例を対象として、ヘパリンの有効性を検討した大規模臨床試験では、ヘパリンは急性期の虚血性脳卒中の再発率を減少させるが、逆に出血性脳卒中の発生が増加するため、全脳卒中の発症率はヘパリン使用の有無により差はなく、急性期のヘパリンの有効性は否定的な結果であった。
最近は発症後1-2週間以内は抗凝固療法は行わず、その後ワルファリンやDOACによる経口抗凝固療法が多くなっている。
 
 
 
 
 

効果的な家計簿の付け方

もはや医師国家試験のための記事ではないです。

このブログの立ち位置も考えないといけないですね。

医学生・研修医向けの金融知識向上ブログとか・・・。

 

 

 

効果的な家計簿の付け方についてお話しします。

 

まず、家計簿をつける目的を設定しましょう。

「経済的自立を果たす」という最大の目的のために

「必要資金を捻出する」必要があり、そのことから

「生活費を把握し、支出を効率的に抑えるため」

これが家計簿をつける目的です。

 

 

前回の家計簿をつけることの重要性を書きました



生活費を把握することが、投資への種銭を作る初めの一歩です。

しかし、家計簿をつけるのが慣れてないと(もしくは慣れていたとしても)、たとえ1ヶ月でさそれを続けられなくなってしまいます。

最低3ヶ月ほどやらないと、平均の生活費が実態として浮かび上がりません。

 

しかし3ヶ月は思ったより長いし、いくら簡単な家計簿アプリが出てきても続けることが難しかったらやり通すのは厳しいです。

そのため、できるだけ家計簿につけるやり方を簡単化する必要があります。

 

おすすめは

  • 最初の1ヶ月は現金だけで生活する
  • 家計簿の項目を最小限の数にする
  • 各項目では、「固定費」or「変動費」×「必需品」or「娯楽品」の2かけ2マス表で考える

 

と、やるとかなり簡単にでき、家計簿をつける作業が楽になります!

なにはともあれ、続けないと生活費を把握するという目的が達成できませんからね!

 

以下、詳細を説明します。

 

最初の1ヶ月は現金だけで生活する

この数年、キャッシュレス化が進み、現金を使用することが少なくなってきたのではないでしょうか?

それもそのはず、電子マネーやクレジットカードなどを使ったほうが、キャッシュバックやポイント還元があり、

「明らかにどう考えても」現金を使うことはデメリットでしかないからです。

普通に考えれば現金を使うということは、キャッシュレスで支払った場合に得られた還元額を失っているわけですから、

「現金で支払う」=「損をする」

ということになります。

 

でも、家計簿をつける際にはまず1ヶ月は現金だけで生活してほしいと思います。

というのも、「生活費を把握するため」に家計簿をつけるわけですから、この習慣を長期間行う必要があります。

そのため、まず継続できなければ全く意味がありません。

 

継続するためには手順を簡略化しておく必要があります。

そのために、お金を払う出口を一か所に集約=現金だけしておくのです。

現金、クレジットカード、電子マネー・・・という具合に複数で支払いをしておくと

まだ家計簿をつける作業に慣れてない段階では、家計簿をつけるのが怠くなり

継続することができずに終わってしまいます(実際僕もそうでした)。

 

したがって、支払いの出口を一か所にしておくことで、

家計簿を継続させやすくなる

ということがわかるかと思います。

 

確かに前述の通り、今の時代現金支払いはデメリットです。

しかし、家計簿を継続させるためにも、最初の1ヶ月は現金で乗り切りましょう!

 

 

家計簿の項目を最小限の数にする

項目を最小限にすることで、

  • 家計簿をつける際の手間が少なく
  • 生活費の見直しがわかりやすく

なります。

 

何遍も繰り返しますが、

家計簿はやり続けないと効果を発揮しません

 

やり続けて生活費=支出を把握することができ

金持ちになるための黄金公式

収入>支出

を成立させることができます

 

やり続けることが必要条件であるため、その簡略さが重要となります。

私は以下の項目しか用意してません

  • 食費(飲み会なども含む。口の中に入るものの費用は全てここ)
  • 生活費(他の項目に入らないもの全て)
  • 服・美容院
  • 病院(歯医者なども含む)
  • 車費用(車検、ガソリン代、駐車代など)
  • 通信費

 

それぞれの項目に対して次の章で示す

「固定費」or「変動費」×「必需品」or「娯楽品」

の2×2マス表で記しています。

 

 

各項目では、「固定費」or「変動費」×「必需品」or「娯楽品」の2×2マス表で考える

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↑この表が私の作成している2×2マス表です。

 

この表に基づいて家計簿を制作していきます。

そうするとかなり見やすく、わかりやすい家計簿になるはずでしょう。

 

 

 

家計簿をつけたら次はその見直し方です。

それについては別記事で書かせていただきます。

 

今回は家計簿の効率的な付け方でした。

みなさんの「経済的自立」のためになれば幸いです。

iDeCoを研修医にお勧めできない理由

ここでは個人型確定拠出年金(通称:iDeCo)が、なぜ研修医にお勧めできないか解説していきます。

iDeCoの他に確定拠出型年金には企業型DCというものもあります。実質は同じですので、企業型DCを導入の検討をされている方もこちらをご覧ください。

 

また私は「経済的自立を目指す」という目的のもと、人生を歩んでいます。

このブログの記事内容も、往々にしてその目的にブレが生じないような内容になっていることをご了承ください。

 

 

 

 

 

結論

iDeCoは高給取りや蓄財している人にとっては本来の目的を果たしにくく、若い頃にはもっと他に効率よく使うべき道があるから

 

 

 

iDeCoとは

簡単にいうと「iDeCoは年金の3階建てに相当するもの」と表現できます。

年金というのは下の図に示すように3階建てになっています。

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我々研修医は労働者であり、2号被保険者となりますから、国民年金+厚生年金の2階建て構造で年金を支払っています。

「あれ?厚生年金は払ってるけど国民年金払ってないよ?」と心配に思われる方もおられると思いますが、厚生年金が国民年金分もカバーしており、厚生年金を払っている時点で国民年金も支払っていることになりますので安心してください。

つまりiDeCoに加入するという真の目的は、「将来もらえる年金を今から積み立てておく」ということになります。

 

 

★目的を立てる意味(余談)

お金を考えるときは「この行動の目的が何か?」ということを常に考える必要があります。

投資活動において最も重要なことは、目先の相場変化で行動にブレがないということが、無駄な手数料を取られないことに繋がり、結果として最も最大のリターンを得られることが証明されているからです。

 

 

iDeCoのメリット

iDeCoのメリットは大きく2つあると考えます。

  1. 将来もらえる年金をほぼ強制的に積立できること
  2. 掛け金は全額控除されること

 

おそらくほとんどの方が2の方を大きくメリットとして捉えられているように思います。

確かにこれは明らかに重要なメリットだと考えます。

 

一般的にお金を増やす公式は

収入>支出

で示されます。

 

収入を増やし、支出を減らす ことがお金を増やす唯一であり根源的な方法です。

iDeCoは掛け金が全額控除されます。

そのため課税所得が減額されるため、「支出を減らす」効果があります。

 

我々研修医は勤務医であり、事業者に対する労働者です。

労働者は、なぜか「支出を減らす控除の枠組み」が少ないです。しかし事業者は控除を多く作れます。そういうルールです。

そして国は、国の売り上げとして重要な部分である税金を、労働者からできるだけ、あまり気づかれないように取れる仕組みになっています。

そのため我々労働者は、「控除の枠組み」を1つでも多く作る必要があります。

iDeCoのメリットはその「控除の枠組み」の1つを増やせることができるのが、重要なポイントだと考えます。

 

 

iDeCoのデメリット

iDeCoのデメリットは大きく2つあると考えます。

  1. 手元に残るお金が少なくなる
  2. 年金のルールは変わり続ける

 

手元に残るお金が少なくなる」ということを皆さんはどう考えますでしょうか?

手元に残らなくなることで、「強制的に老後への貯蓄ができる」というのはメリットでもあります。

しかし、将来(もはや現段階で?)高給取りになる医師の我々が、老後への貯蓄をそこまで考える必要があるのでしょうか?

 

もちろん考えないわけにはいきません。

資産形成を人生の第1に考え、20代で現金1000万円の貯蓄を我々は目指すべきであり、それを目標に行動しているはずです。(以下記事参照) 

misoramenn.hatenablog.com


しかし、iDeCoはあくまで年金です。

年金はもうすでに厚生年金を払っているじゃないですか。

確かに将来もらえる年金額は多くはないでしょう。現時点で毎月20万程度支給されるとされています。

 それに年金のシステムは変わりつつあります。(デメリット2)

本当にもらえるかどうかは、もらえるときにならないとわかりません。

それに期待するくらいなら、我々医師は若い時から「経済的自立」を目指すため、「収入の柱」を複数作るように努力することが、もっと重要なポイントであると私は考えます。

 

 

 

結局iDeCo

将来的に得られる追加の年金と、年末調整の控除を考えた時、確かに理論的には金銭的に有利になります。

しかし、

  • 今現時点で自由に使えるお金が減ること
  • 60歳まで引き出せないこと
  • 事業主になった方がより効果的な控除が存在すること

を考えた時、果たして今多くない給与をiDeCoに注ぐべきかどうかは疑問が残ります

 

そして若い時代には若いときにしかできないことがあり、

そういった部分にお金を使うべきです。

またそれと同時に、

「経済的自立」を果たすための「収入の柱」を作る努力にお金を使った方が、

将来的なリターンは大きいのでは?と私は考えます。

 

 

またiDeCoの本来の目的は

将来もらえる年金を今から積み立てておく」

ことでした。

我々はすでに厚生年金を支払っています。

それに我々は高給取りです。

将来の年金なんてあてにせず、自分たちで経済的自立を果たしましょう!

 

 

iDeCoよりもやるべきこと

はっきり言って、積立NISAです。(積立NISAの詳しい内容はまた

記事書きます。)

積立NISAは投資の基礎の勉強になります。

これこそ、「経済的自立」のための「資産収入」の基礎となり、またそこから大きく資産を増やすためのステップとなります。

iDeCoは結局ほったらかし(無能な)年金です。

投資を学ばなければ「経済的自立」は果たせません。

その良い第一歩を、金融庁は「課税所得0」として用意してくれています。

このような優遇措置を使わない手はありません。

早速証券会社を開いきましょう。

初心者は楽天かSBI以外で開いてはいけません。

またこれに関する記事は書きます。

 

 

 

 

 

 

医学生・研修医の投資スタイル

医学生や研修医のうちに確立しておくべき投資スタイルについて説明します。

 

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私は医学部5年生までにアルバイト等で130万円くらいの種銭を作り、それを元にポリクリの合間で投資をして、1年間で60万円を利益(利益率46%)として得ました

しかし、取引内容はほとんどギャンブル的な投資(オプションの売り)であったため、常に相場のことが気にかかり、外来見学中でさえもスマホを取り出して株価をチェックするようになってしまいました。

このように相場に生活を縛られるようなスタイルは長続きしませんし、そもそも本業のある我々としては到底受け入れられるやり方ではありません。

 

 

 

ここでは、FXなどのように一発逆転を狙うようなシロモノではなく、若くして高給取りになる我々医師がいかなる価値観を持って、投資・資産運用と向き合っていくかを解説していきたいと思います。

 

 

今回の記事は「お金を貯める」ということに重点を置いて書いていきます。

100万を500万に、1000万に、という話ではなく、「堅実な倹約と確かな蓄財」、というテーマですので、見る人にとってはつまらないものとなることをご了承ください。

 

 

 

 

目的を持とう –金を持って何をするのか–

お金を貯めるだけじゃなく、何事も目的を作って行動しないと一体何をしているのかわからなくなります。

ここでは、私の個人的な目標である「将来的に収入の柱となるべき資産を形成するためにお金を貯める」という目標を元に説明していきます。

 

どういった理由でも構いませんが、なんのためにお金を貯めるのか、目的を考え、計画して行動しましょう。

非常に重要なポイントになりますので、ぜひ考えてみてください。

 

 

勤倹蓄財 –1000万を目指そう–

資産を蓄えるということは、ひとえにその人の心構えに大きく依存します。

人生の向き合い方を一から考え直さないと、月に100万円もらっていたとしても全くお金は貯まることはなく、逆に手取り15万円でも億万長者になることは可能だと信じています。

 

 

資産形成の第一歩は、何はともあれお金を蓄えるところから始まります。

投資は生活資金が余っている人ができることであり、最低でも「毎月の生活費の半年分」は貯金しておきましょう。

 

 そのためには、いくら毎月お金を使っているのかを把握する必要があります。

家計簿をつけましょう。

最初はめんどくさくて、続かないことですが、これをやらない限り資産運用の道は開きませんので、腰を据えてやりましょう。常に自分の財務状況と向き合う必要があります。

「家計簿などつけなくてもいい」という意見もたまに見かけますが、いったどうやってそれで資産を管理しているのか不思議でなりません。

全てカードで払っているからカード明細でわかるというなら話は別ですが、何もかもカード対応しているわけではないと思いますので、ひとまずは家計簿をつけましょう。

 

家計簿の効果的な付け方については今後別記事で説明します。

 

 

生活費がわかったら –家計を整理– 

生活費がわかったら、とりあえず半年分の生活費を貯めます。

半年分あれば、ある程度の不測のイベントに即金で対応できるはずです。

 

そして2ヶ月ほど家計簿をつけたら無駄な固定を削減しましょう

このあたりの節約法は他のブロガーやyoutuberも多く説明しているところなので、ここでは割愛させていただきます。

 

半年分の生活費が溜まったら、そこから次のステップ=投資に向かいます(ここから貯金と投資は同時進行していく)。

ここまでやりきれない人は投資に向いていないため、あえて頑張る必要もないと思います。

嫌味でもなんでもないですが、たとえ当人が刹那的に生きて、宵越しの金は持たない気概でいても、またそれはその人のあり方なので全く自由だと感じていますし、それもそれで良いと思います。

 

 

投資をしつつ、現金貯金は貯め続けましょう。

これは後述する下げ相場において買いに向かう余力を残すためです。

 

 

 

積立NISA  –優遇制度を使おう–

(積立NISAがわからない人は別記事(まだ書いてません)、あるいは自身でお調べください。)

 

積立NISAをせずに株式を始めるのは、全く意味不明な無秩序な行動だと考えます。

国がせっかく用意してくれている税率0%枠を利用しない手はありません。

 

どのような銘柄に投資するべきかは次に示す王道資産がいいのではないでしょうか?

 

 

 

王道資産に投資する –市場には勝てない–

この記事を読まれている方は、ある程度投資について勉強されていると思います。

市場には勝てないというのは定説のように語られており、素人の我々としてはそれを信じるしかありません。(『敗者のゲーム』『ウォール・ストリートのランダムウォーカー』参照)

したがって王道資産であるインデックスを買いましょう。

正直ETFでも投信でもどちらでもいいともいます。信託報酬には注意しましょう。

 

なんのインデックスに投資するのかは難しいところです。

投資の基本は分散でありますが、リスクを分散すればするほどリターンも分散されていくため、旨味はあまりありません。

とはいえ命の次に(あるいは同等に)大事なお金を使うわけですから、なるべく安全(であろう)資産に投資するべきです。

 

分散方法は次の3つに挙げられます

・セクターの分散

・国、地域の分散

・投資時期の分散

 

ここは高給取りである我々の強みを生かし、ある程度の分散は無視します

今回は、国・地域の分散を無視して、セクターと投資時期の分散のみを取り入れましょう。

 

ではどの国・地域の王道インデックスを対象とするのか。

我々は日本人である以上、日本に対してはすでに多くの資産を投資しているはずです。

日本円も多く所持し、日本で職を持ち、日本に土地を持って暮らしています。

これ以上日本に対して長期投資する必要はあまり多くないかもしれません。

日本以外の国に投資しましょう。

その対象は、アメリカのS&P500が良いのではないでしょうか?

S&P500については多くの記事が存在しているため、そちらを参照してください。

SBI・バンガード・S&P500が良いのではないでしょうか?

 

個別株については日本企業もありかと思いますが、あまり詳しくないです。勉強中です。

 

 

買ったら忘れる –我々は高給取り–

株式投資の鉄則「Buy & Hold

握力5万キロで握り続けましょう。

前述したインデックス投資は感覚的には貯金です。

1日1日の値上がり、値下がりはまったく気にせず、本業に集中しましょう。

我々は高給取りです。多少の値下がり(今回のコロナショック程度)ではビクともしないはずです。

本業の収入が高いということが、ここでいきてくるはずです。

 

 

 

基本は本業 –投資はあくまで資産形成の補助–

専心その業に励むこと。これは社会的、経済的、また生活的な成功の要素なり」–本多静六『人生計画』–

 ここまでの記事は一般の人にも当てはまる投資スタイルだと思います。

これからは若くして高給取りになる我々だからこそできる資産運用スタイルを解説していきたいと思います。

 

投資はあくまでも資産運用の1つにすぎません。

いわゆる「お金を増やす力」です。

資産を形成するには他にも「お金を稼ぐ力」というのも重要になります。

基本的に我々は労働してお金を稼ぎます

最初の段階では、投資の役割は「稼ぐ力」の補助にすぎません。

 

投資を始めたばかりの頃は、どうしてもそれに熱が入り、本業をないがしろにしてそれだけで食っていける!という風に思いがちです(私もそうでした)。

しかし本当に経済的独立を果たすためには、「お金がお金を産む要素」以外にも様々な「収入の柱」を作ることが重要だと考えます。

そうすると収入を分散させることができ、経済的な独立への歩みを進めることができます。

 

例えば医者としての能力を上げ、クリニックや施設を開業すれば、自分の時間を切り売りしなくても収入を上昇させることが可能です。

焦らず、とにかく自分の価値をあげる訓練をしましょう(今の私もそう)。

 

そして勤倹蓄財 –生活レベルを上げない–

ここにきてまた基本に戻ります、勤倹貯蓄です。

こういうことを言うと

「なんのためにお金貯めてるの?使わなきゃ」

と言われることが多いですが、私は

将来的に収入の柱となるべき資産を形成するためにお金を貯める

という目的がありますので、それが達成されるまでは無駄にお金を使いません。

 

もちろん長期休暇には旅行に行って観光名所を周り、美味しいものを食べ、綺麗なホテルに泊まりたいですし、実際そうします。また知人にプレゼントなども購入します。

しかしいつだって基本は勤倹貯蓄。当初の目的を見失わず、生活レベルを維持したままお金を貯め続けることが重要です(本多静六は「勤倹貯蓄が人生の基礎」ともおっしゃってます)。

 

お金を貯め続けることにより、下げ相場において買い増しをすることが可能です。

個別株なら最悪そのまま企業が消失してしまうことがありますが、インデックス投資ならそのリスクは個別株に比べ低いといえます。

この下げ相場での買い増しこそが、将来の果実をより大きく実らせることになるのです。

 

わからなくなったら当初の目的を思い出しましょう。

そうすれば自分の歩むべき道がわかると思います。

そのためにも最初の目標設定は非常に大事だと考えます。

 

 

つまり持つべき投資スタイルは?

・高給取りになれるということから、まず本業を優先すること(学生は決して怠けない・留年しない。研修医は医師としての能力をあげる)

・ どれだけ稼いでも、どれだけ貯金ができても、生活レベルを上げず、倹約に努めて貯蓄に励むこと(勤倹貯蓄)

・積立NISAでインデックス投資から始めること

・投資を「儲けの手っ取り早い手段」と思わず、貯金と同等のものと考えること

・下げ相場を待つこと。それまでお金を蓄え続けること。

 

 

以上のように現時点では考えます。

この内容は都度改善していこうと思いますし、その際にはまた記事をあげます。

なにか意見や質問等ありましたらtwitterのDMでお願いします。

 

今後も有益な情報発信していきたいと考えています。よろしくお願いします。

CBTで9割を超える方法

医学部3〜4年生で受験するであろうCBTで正答率90%を超える方法(正確には超えた方法)をお伝えします。

CBTで高得点をマークする意義などは知りません。若干マッチングで有利になることがあるかもしれませんが、大半はただの自己満足であろうと思われます。

 

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私は現在医学部を卒業し研修医として働いています。

4年生の時に受験したCBTで93.1%をマークしました。

私はいわゆる「真面目な学生」ではありませんでした。

講義は出席しないと試験が受けられないため仕方なく出席し、出席カードが配られたら早々に講義室を出て、食堂などでスマホゲームしたり家に帰ってだらだら惰眠を貪る学生でした。

6年間この生活が続き、もっと生産的なことをしておけばなあと後悔してます。

 

私がそんな学生であることを念頭におき、以下をご覧ください。

 

 

 

 

低学年の頃からきちんと勉強していた

この場合の「きちんと」というのは、「予習をし、講義を聞いてしっかりノートをとって、その日のうちに復習する」というようないわゆる「真面目な学生」という意味合いではありません。

過去問ベースではなく、しっかり教科書を読み込み、人に説明できるようになる」という意味合いです。

 

私は毎日授業には出ていましたが、それは出席しないと試験を受けられないためであり、この6年間ほとんど講義は聞いていませんでした。

しかし、試験前の2週間ほどは教科書を読み込み、講義プリントを全暗記し、過去問に出た範囲以外の周辺知識を含めて、人に何も見ず説明できるくらい頭に入れていきました

低学年の時にこのようにきちんとした勉強を積み重ね、さらにノートを作って見直せるようにしておいたことが、CBTにつながったと確信しております。

その場しのぎの勉強しかしてない人は、どこかでつまづき、最悪留年するといったケースをよく見かけます。

 

気合いを入れて勉強した

精神論のように聞こえますが、医学の勉強は精神論で片付きます。医学は全て、知識と経験で成り立ちます。ことに試験では知識しか要求されません。

未知の情報を覚えるのは身体に負担がかかります。勉強は一種のスポーツです。

1年間かけて勉強しても、一瞬の試験で吐き出せるのはせいぜい直近の2ヶ月程度の知識です(国試でもそう)。

その2ヶ月間、どれだけ気合いを入れて勉強したかで成績は変わります。

もちろん2ヶ月で知識0から9割をとることは不可能です。長い時間をかけて下地を作る必要があります。

その下地を、CBT半年前にはある程度作っておきましょう。国試対策のビデオ講座を1周する程度で構いません。まあしなくても「病気がみえる」を通読するくらいでも十分だと思われます。

私は「病気がみえる」を通読する補助として「Q-assist」(当時は無料だった)を利用していました。

余談ですが、Qアシの無料時代のマイナーはDr.盛永ではなく、謎の人物(顔出ししてない)によるレビューブックの通読であり、意味不明ながら楽しかったのを覚えています。

 

 

結局良い方法論など存在しない

(医学部の受験を突破してきた人たちですから、勉強法など特に心配ないと思いますが)

 

何をベースに勉強するか、どんな参考書を読むか、効率の良い方法はあるのか・・・

巷には勉強方法論を説いた本やyoutubeなどにそれらしき動画が掃いて捨てるほど溢れておりますが、どんな方法をとったとしても、結局地道にトライアンドエラーを繰り返して知識を覚えるしかないと思ってます。

勉強は理論や計画ではなく、「実際・実行」です。

勉強は系統立てられたピラミッドのような知識形態を、論理的に頭に入れる「作業」です。

医学部の試験はかなりのプレッシャーがかかる特殊なものだと思います。苦しみながらも勉強して、自分なりの勉強の仕方を身につけることが最も効率良い方法だと感じます。 

 

 

予備校が氾濫しているが・・・

どこの予備校でも問題ないです。

私はDr.清澤が面白かったのでQ-assistにしました。

medu4はiPadなどを駆使するとかなり効率良く見えました。

MECはCBTでどのように活用するのかわかりませんが、国試直前期では良い精神安定剤になるだろうと思います。

TECOMは優秀な友人がとっており、病態に重きを置いた秀逸な講義を展開していたのが憧れの対象でした。

 

 

つまりCBTで9割を超えるためには 

知識の定着の基本は重ね塗りです

 

低学年のうちから、教科書ベース(基礎は成書、臨床は病みえ)で知識を頭に叩き込む。

1週間もしたら全て忘れる。

またテスト前に気合いを入れて覚える。

そしてまた忘れる。

また次のテスト前に、優秀な友人に馬鹿にされがら、自己嫌悪に陥りながら同じことを覚え直す。

それを永遠に繰り返す・・・。

 

 

眠たくなったら立って問題を解く。

辛い時は、自分に期待している親を思い出す。

応援してくれている人たち恩返ししたいという気持ちを持つ。

「超えなければならない壁」と思い、自分を奮い立たせる。

 

 

 

結局は苦しくて辛い、そして地道なトライアンドエラー・・・。

苦労して、良い結果をとりましょう。